【裁判】 「剣持った女児を、警察は逮捕しない」 小6女児刺殺、元塾講師に無期懲役求刑
・昨年12月に宇治市の学習塾で小6女児(当時12歳)が殺害された事件で、京都地裁
(氷室眞裁判長)で20日に開かれた第3回公判。殺人罪などに問われた塾の
元アルバイト講師、萩野裕(ゆう)被告(23)は、一方的な思い込みで女児への反感を
募らせた経過を述べる一方、「誰も自分を助けてくれなかった」などと、自分を被害者と
する言動を繰り返した。
指導をめぐる女児の保護者からの数回の苦情を、萩野被告は「嫌がらせ」と思い込んで
いたと主張。昨年9月から不特定の人間に包丁で襲われる幻覚に見舞われたが、やがて
剣を持つ女児に限定されるようになり、「本物を刺し殺せばいいと思った」とした。
一方、幻覚の女児から逃れるために、9月以降も友人と会ったり、風俗店に通うなどしたが
「友人は助けてくれるはずなのに何もしてくれない。風俗店のお姉さんも助けてくれないと
分かった」と主張。「女児を逮捕してくれない」と、警察への不満まで口にした。
さらに、通院先の精神科の院長に剣の幻覚を話さなかった理由を「院長には逮捕権もないし
ボディーガードをしてくれる訳でもない」などと返答。重要と思われる事柄を伝えないのは
「(相手が)尋ねてくれないから」と述べた。