【感染症】ワクチン接種、医療従事者などを優先…厚労省、新型インフルエンザ対策で指針案[01/19]

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★ワクチン接種、医師らを優先 新型インフル対策で指針案

 鳥インフルエンザからの変異が懸念される新型インフルエンザに備え、厚生労働省の
専門家会議は19日、人から人への感染が発生、大流行に至る過程(フェーズ4〜6)を
想定した対策のガイドライン原案を示した。ワクチンの優先接種の対象として、医療従事者
のほか電気、ガス、水道、警察などの7職種を提示。具体的な対象者の範囲や人数には
踏み込まなかった。発生後72時間以内に交通制限や臨時休校などの「地域封じ込め」を
行うことも検討するが、厚労省は「実施は困難」とみている。

 厚労省は専門家会議で原案を議論したのち国民の意見を聞き、今年度中に正式な
ガイドラインをまとめる考えだ。

 厚労省によると、新型インフルエンザが大流行した場合、国内では4人に1人が感染し、
1300万〜2500万人が医療機関を受診。死者は17万〜64万人に上ると推計されている。
ガイドラインは、政府が05年11月にまとめた行動計画について実務的な対応を示すもの。
人から人への感染がない段階(フェーズ3まで)のガイドラインは、すでに策定されている。

 新型インフルエンザのウイルス株から製造し、有効性が高いとされる「パンデミック(大流
行)ワクチン」は、完成までに1年以上かかる。それまでの対策として、国内のワクチンメー
カー4社が、東南アジアで流行している鳥インフルエンザのウイルス株から「プレパンデミック
ワクチン」を製造中。2月までに1000万人分を作る。

 ガイドライン原案では、国外で人から人への感染が確認された段階でこのワクチン接種を
始める。医師や看護師、保健所職員などの医療従事者に加え、社会生活に最低限必要な
「社会機能維持者」に優先的に接種する。職種は「電気・ガス・水道・食料供給・通信・交通・
警察等」とだけ記載。今後より具体的に対象範囲を決める。 (>>2以降につづきます)

朝日新聞 2007年01月19日
http://www.asahi.com/science/news/TKY200701190298.html