・角田義一・参院副議長(69)(群馬選挙区)が3選を果たした2001年7月の参院選で、
民主党群馬県連などでつくる角田氏の総合選挙対策本部が総額約2520万円の政治献金
(寄付)を集めながら、政治資金や選挙運動費用の収支報告書には記載されていないことが
15日、読売新聞の調べでわかった。
労働団体や個人などから寄付を受けたとする内部帳簿があり、当時の選対経理担当者は
帳簿通りに現金を受け取ったことを認めている。政治資金規正法などに抵触するヤミ献金
として処理された疑いが出ている。
読売新聞が入手した内部帳簿によると、献金があったのは、01年5月から投開票日の7月
29日直後にかけて。「陣中見舞い」や「当選祝い金」名目で、労組など約90の企業・団体
から計約2250万円が、約130の個人から計約270万円が集まった。経理担当者は、
帳簿について「私が作成した」と認め、「当時の民主党県連事務局長から預かり、金庫に入れた
献金がすべて記載されている。集まった金は、角田氏の選挙に使ったと思う」と話している。
政治資金規正法は、政党や政治家の資金管理団体などが献金を受けた場合、政治資金収支
報告書への記載を義務付けている。また、選挙関係の寄付は、公職選挙法で候補者本人の
選挙運動費用収支報告書への記載が義務付けられている。
しかし、今回の献金は、角田氏が代表だった民主党県連と党群馬県参院選挙区第1総支部、
角田氏の資金管理団体・後援会の収支報告書、角田氏本人の選挙運動費用収支報告書の
いずれにも記載されていない。
読売新聞の取材に、角田氏は「民主党群馬県参院選挙区第1総支部、(資金管理団体の)
角田義一政治経済研究会および、つのだ義一後援会は、寄付を受けていない。他の団体に
ついては知らない」と文書でコメント。角田氏が「他の団体」とした民主党県連の当時の事務局長は
「資料がないのでわからない」としている。(一部略)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070116it01.htm