>>30の続き
それを裏付けるように小泉氏側近の安倍首相への視線は厳しい。
「復党問題は参院選まで尾を引く。安倍内閣の支持率四十数%のうち35%分ぐらいは
小泉支持層。小泉氏がそっぽを向けば支持率はさらにどんどん落ちる」と側近は強調する。
安倍政権は小泉改革を引き継ぐ形で誕生したにもかかわらず、造反組の復党で
「古い自民党に戻った」との印象を国民に与えたというわけだ。
安倍内閣の支持率がじりじりと下がる中、自民党内には選挙基盤の弱い「小泉チルドレン」
を中心に小泉再登板待望論が出始めている。待望論には、夏の参院選で与党が過半数を
割った場合、「ポスト安倍」候補として福田康夫元官房長官の名前が党内の一部で再び
浮上し始めたことも背景にある。「福田政権になれば小泉改革路線は完全に否定される」
(自民党中堅)との危機感が小泉支持グループにあるからだ。
小泉氏自身は「再登板は100%ない」と周囲に漏らす。小泉氏は、党内に波風を
立てぬよう武部氏が立ち上げた議員グループ「新しい風」の会合への出席を断ったほか、
顧問に就任した自民党中堅・若手議員らの「改革加速議員連盟」への出席も当面見送る
ことにしている。周辺は「会合に出れば、あいさつで安倍政権の是非に触れざるを得なくなる。
いまはそういう時期でない」と語る。
しかし、佐田玄一郎前行政改革担当相が辞任に追い込まれるなど、安倍政権をとりまく
環境は厳しい。自民党の参院選候補者の多くが小泉氏の応援を要請しており、夏以降、
政局の表舞台に前首相が再び登場する可能性は捨てきれない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070108-00000005-san-pol