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じわり「小泉再登板論」
■厳しい政権環境/首相と距離?/根強い人気
昨年9月の退陣後、沈黙を続ける小泉純一郎前首相の動向が再び注目を集め始めている。
安倍内閣の支持率が急落する中、小泉人気は依然高く、本人は強く否定するものの
自民党内には再登板を望む声すら出つつある。
小泉氏は今年、長めの正月休みをとった。議員会館にある小泉事務所の「仕事始め」は
連休明けの9日。年末に殺到した新春用の新聞やテレビ、雑誌のインタビュー申し込みは
すべて断ったという。公的な活動も極力控え、国会開会中に衆院本会議に出席する程度。
退陣後は、就任前に住んでいた東京都港区の議員宿舎に戻り、時折、武部勤前幹事長や
山崎拓元副総裁といった旧知の仲間と酒を酌み交わすのが話題になるくらいだ。
皮肉なことに、メディアに露出しない分、表に出る数少ない発言が逆に重みを増している。
郵政造反組の復党問題でも当初は「既得権者、郵便局の票をあてにしたら参院選は負ける」
と批判的だったが、復党の流れが固まると安倍晋三首相を擁護するため「白旗をあげ、
土下座までしたんだから、もういいじゃないか」と容認姿勢を示し、反対派を沈黙させた。
だが、小泉氏に近い議員は「本音では面白く思っていない。安倍政権と微妙な距離が
生まれた」とみている。
自民党の強い抵抗を受け、手紙などの集配事業への民間参入を促す信書便法改正案の
国会上程が先送り濃厚になるなど、「安倍政権で郵政民営化への熱意が冷めてきたことに
小泉サイドが不信感を持ち始めている」(自民党若手)との見方が党内にある。
続く