中国の胡錦涛国家主席は31日夜、新年に向けたテレビ演説を行い、
外交にいっそう力を入れて「多様な世界を目指す」と述べ、国際社会で、
欧米と一線を画した独自の影響力を発揮していく方針を示しました。
この中で胡錦涛主席は、中国は去年1年間、全方位外交を展開して
多くの国際問題に積極的に関与したと述べて、アジアやアフリカとの
関係を強化したり、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の再開に議長国
として貢献したことをアピールしました。そのうえで胡錦涛主席は、ことしは
「世界各国と経済、文化面の関係を強化し、世界の多極化、多様性を
目指していく」と述べて、欧米とは一線を画した独自の影響力を国際社会
で発揮していく方針を示しました。胡錦涛主席の新年の演説は、これまで
3回とも経済成長や国内問題に多くを割きましたが、初めて半分以上を
外交に充て、中国が外交大国として自信をつけてきたことをうかがわせて
います。また、台湾問題については、これまで見られた独立の動きを強く
けん制する表現は用いず、「経済協力や人的交流を活発にし、平和的
統一を推し進める」と述べ、台湾を大陸の経済圏に深く組み込んでいく
ことで独立の機運をそいでいく考えを示しました。
ソース(NHKニュース)
http://www3.nhk.or.jp/news/2007/01/01/k20070101000007.html http://www3.nhk.or.jp/news/2007/01/01/d20070101000007.html