【医療】周産期母子医療センター:秋田、山形、奈良、宮崎の4県で計画未策定 国の産科整備に遅れ[1022]

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母子医療センター:4県で計画未策定 国の産科整備に遅れ

 緊急かつ高度な治療が必要な母子への対応を目的に、国が全都道府県で整備を目指す「総合周産期母子医療セ
ンター」が未整備の8県のうち、4県では計画が策定されておらず、残る4県でも08年3月の整備期限内に完
了する見通しが立っていないことが21日、毎日新聞の調べで分かった。奈良県大淀町立大淀病院で意識不明と
なった妊婦が搬送先の病院で死亡した問題で、産科医療の体制不備が浮き彫りになっており、国は早急な対応を
迫られそうだ。

 国は04年の「子ども・子育て応援プラン」に基づき、08年3月までに総合周産期母子医療センターを整備
するよう各都道府県に求めている。現在、秋田、山形、岐阜、奈良、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島の8県が未整備
で、各県の担当課に計画の進ちょく状況や県外搬送数などを取材した。

 8県のうち、岐阜、佐賀、長崎、鹿児島は特定施設を同センターに指定する方針で、交渉などを進めている。
他の4県は(1)新生児集中治療室9床以上(2)母体・胎児の集中管理治療室(MFICU)6床以上−−な
どとする国の方針を満たす施設を整備する計画自体がなかった。

 8県の未整備の理由としては、「看護師の確保が困難」(奈良)のように要員不足が多かったが、「県内の面
積が広く、交通事情も悪い。県内6カ所で受け入れる現状の方法で効率は上がっている」(宮崎)との声もあっ
た。また秋田県は「MFICUを既存の病院に3床設ける予定で、これまでの実績から国の方針と同程度の機能
を有するものになる」としている。

 一方、県外への母体の搬送数については、奈良県が04年で37.19%、長崎県が05年に1例、鹿児島県
が「基本的にない」としているほかは、いずれの県も把握していなかった。

 厚生労働省母子保健課は「今回の奈良県のような問題が再び起きないように、早急に整備してほしい」と話し
ている。【まとめ・今西拓人、河内敏康】
毎日新聞 2006年10月22日 3時00分

ソース:
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20061022k0000m040128000c.html