・移植手術でしか助かる見込みのない心臓病の少女、さくらちゃん(4)のために、周囲の人々は
手術費用1億3600万円を集めようと募金運動を開始する。心温まる話だが、ネットの住人
たちが噛みついた。東京・三鷹市の豪邸に住み、外車を2台所有、夫婦ともNHK職員で
高給取り、と非難囂々なのである。
(金持ちのくせにケチって最悪だな。娘の命までケチるのかよ。払えるだけの金はあるだろう。
娘の命を人様の金にたかるな)(親も金あるならさっさと娘を助けろよ。自分の娘なのに金を
出し惜しんで、恥知らずか君達は)
巨大ネット掲示板「2ちゃんねる」に載った書き込みだが、所謂"2ちゃんねらー"からは猛烈な
非難を浴びたのは、さくらちゃんの父親(53)と母親(45)である。
一粒種のさくらちゃんの病名は特発性拘束型心筋症。次第に心臓の筋肉が硬くなり、ついには
機能しなくなる難病である。
「今年の5月、病院で初めて心臓移植しかないといわれたのです。両親はセカンドオピニオンを
求めて、病院を回りましたが、結論は変わらなかったのです」
というのは、「さくらちゃんを救う会」事務局広報担当の筧誠一郎氏。日本では15歳未満のドナー
は認められていない。渡米して心臓移植手術を受けるしか道はないのだという。
「調べてみると1億円ぐらいかかることがわかった。とにかく金額が半端じゃない。会を結成して
いこうということになりました。アメリカ・カリフォルニアのロマリンダ大学から受け入れるという
連絡があったのが、9月でした」
■登記簿まで公開
募金運動がスタートしたのは、9月21日。記者会見を開き、両親が民放テレビに出演して、
窮状支援を訴えたが、この直後から非難の嵐が巻き起こった。
−会見では団体職員を名乗っているが、実は夫婦ともNHK職員。相当な高給取り。外車を
2台乗り回し、60坪の豪邸に住んでいる、募金は全て募金で賄おうとしている等々、虚実ない
まぜの情報がネット上を駆けめぐった。あげく自宅の登記簿や写真まで載せられたのである。
(
>>2-10につづく)
※週刊新潮10月12日号:
ttp://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/ ※試されるだいちっち記者書きおこし
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