中野市 医学生に奨学金 北信病院勤務で返済免除
中野市は10月から、全国の医学生を対象に、月額20万円を上限とする独自の奨学金制度をスタートさせる。
卒業後に貸付期間と同期間、市内の県厚生連北信総合病院で医師として勤務すれば返済を免除する内容。市側提
出の関連条例案が市議会9月定例会最終日の26日、全会一致で可決された。
市の制度に合わせ、同病院も同額程度の奨学金制度を設け、市が支援する医学生に支給する方針。市と病院の
連携で、医師不足の解消を目指す。同病院は「入学金や授業料を想定した一括貸し付けなど、学生の希望に柔軟
に対応したい」としている。
地域の医師確保を目的にした医学生奨学金は、県が月額20万円で4月に創設。貸付期間の1・5倍の期間、
県内の公的、公立病院などに勤務すれば返済を免除する。本年度、県内外の48人が応募し、15人に貸してい
るという。
市の制度は県と比べ、返済免除のために必要な勤務先が1カ所に限定される一方で、課される勤務期間が短い。
卒業後3年以内に同病院医師となる意思のある学生に卒業までの間貸与。北信総合病院に勤務しない場合は、利
息を加えた一括返還を求める。
同病院では、内科医を派遣する東京医科歯科大が医師引き揚げ方針を示し、昨年7月に20人だった常勤内科
医は現在13人。同病院の医師不足は地域課題の1つで、市は「診療科を問わず市の基幹病院の医師を確保した
い」としている。
市議会は同日、医学生1人、半年分の奨学金120万円を盛った本年度一般会計補正予算案も原案通り可決し
た。
ソース:
http://www.shinmai.co.jp/news/20060927/KT060926ATI090005000022.htm