【社会】久留米で性犯罪急増　それでも氷山の一角？　顔見知りの犯行も「油断せず警戒を」…福岡

　今月８日深夜、久留米市の会社員男性（２４）が、１人で歩いていた市内の中３少女（１５）を
、駐車場に引きずり込み乱暴しようとしたとして強（ごう）姦（かん）未遂の疑いで逮捕された。
久留米署管内（旧久留米市）では、昨年に比べ性犯罪が急増している。被害に遭った女性たち
の多くが、事件から立ち直るまでには長い年月を費やすという。それほどまでに女性を深く
傷つける性犯罪。防ぐ手だてはないのか―。　（久留米総局・河津由紀子）

■件数は前年比３倍

　性的暴行や強制わいせつの発生件数は、今年１―８月末で２９件。前年の同期（１０件）の
約３倍に上る。同署でも急増の背景をつかめておらず対応に苦慮する。

　同署生活安全課によると、発生がもっとも多い時間帯は午後１１時―午前５時。
１人で歩いている女性が抱きつかれたり、暗がりに連れ込まれたりする手口が目立つ。
また、１人暮らしの女性を狙って、帰宅時にドアから無理やり侵入するケースもあるという。

　犯罪被害者支援問題に詳しい芦塚増美弁護士（４９）＝福岡市中央区＝によると、性的
暴行などの加害者は顔見知りの男性も多いという。法務省の法務総合研究所が２０００年に
実施した犯罪被害実態調査によると、対象の女性１１３８人のうち、過去５年間に性的暴行
（痴漢、セクハラなどを含む）の被害を受けたことのある人は２．７％の３１人。うち相手が
知人だった割合は２２．６％で、さらに４２．９％が職場関係者だった。

　同課は「被害届を出さない被害者も多く、発生件数は氷山の一角では」と指摘する。

[久留米で性犯罪急増　それでも氷山の一角？　顔見知りの犯行も「油断せず警戒を」] /筑後・有明 / 福岡 / 西日本新聞
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/fukuoka/chikugo/20060917/20060917_001.shtml