少年、神聖な髪を切られ シーク教徒抗議拡大
【バンコク=大場司】インドからの報道によると、同国西部ラジャスタン州で、毛髪やひげを神聖視し、頭に
ターバンを巻いた姿で知られるシーク教徒の少年(17)が髪を切られる事件が起き、事件に怒った同教徒の抗
議行動が拡大している。
PTI通信などによると、事件は今月二十一日、同州の州都ジャイプールで発生。シーク教徒の少年が十代と
みられる六人組に拉致されて暴行を受け、髪を切られた。
女友達をめぐるトラブルが原因とみられているが、同教徒にとって毛髪やひげは、生涯切ってはならないとさ
れるほど神聖なもの。多くの信徒が激怒し、大規模な抗議行動に発展した。
ジャイプールでは信徒の一部が暴徒化し、警察官二人が投石で負傷。抗議行動は北部パンジャブ州、首都ニュ
ーデリーにまで広がり、事件は国会でも取り上げられた。
抗議行動の背景には、ヒンズー至上主義を掲げるインド人民党(BJP)批判など政治的な思惑もあるようで、
パティル内相は「社会を分断するたくらみに乗ってはならない」と訴えている。同国では過去、多数派ヒンズー
教徒と少数派シーク教徒の大規模衝突も起きている。
ソース:
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20060826/mng_____kok_____001.shtml