【ボクシング】「きれいなベルトを持ってこれてよかった」 WBAスーパーフライ級王者名城選手が故・田中選手に王座獲得の報告★2
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名無しさん@6周年:
<ボクシング:WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇18日
復活を果たした男の目に涙がにじむ。声は上ずり、つまった。
それでも腹の底から声を張り上げ徳山は叫んだ。
「聖二、勝ったー、勝ったぞー!」。3カ月前に天国へ旅立った後輩の遺影を高々と掲げた。
「今日の試合を一番、見せたかった」と泣き顔で言った。
「3回目の対戦で一番強い川嶋だった。勝てたのは思い通りにできた練習のおかげ。
朝、雨が降っていても、走る時間になるとやむ。そんな神がかり的なことが何日も続いた。
きっと聖二が天国から『もっと練習しろ』ってメッセージを送ってたんだと思います」。
徳山は田中さんを「戦友」と呼ぶ。前日本王者の田中さんとは同じ階級で、競い合ってきた。
その存在が急に徳山の世界から消えてしまった。「ボクシングそのものが怖くなった」。
川嶋に失神させられた恐怖がよみがえった。試合は近づくのに、練習に打ち込めない日々が続いた。
「聖二が生まれ育った空気を吸いにいかないか」。
徳山はゴールデンウィークに仁淑夫人を誘った。2人でハーレーにまたがり
田中さんの故郷・鳥取まで走った。砂丘で寝転び、思い切り息を吸い込んだ。
心を支配していた恐怖心がスーッと消えていったという。
告別式で棺に眠る田中さんに「絶対に世界の頂点へ、一緒に行こうな」と声をかけた。
この日、青のトランクスには「to the top in the world again with seiji
(もう1度世界の頂点へ、聖二とともに)」と入れた。誓いを果たした。