国民年金を巡る不正手続きが全国の社会保険事務所で相次いだ問
題で、社会保険庁が本庁職員の責任をどう問うべきか対応に苦慮して
いる。今のところ不正を指南したという疑惑は浮上していないが、不正
の拡大を止められなかった責任は大きい。ただ、地方と本庁職員がど
のようなやり取りをしたか明確な記録がなく、責任の追及を難しくして
いる。
年金保険料の納付率アップを狙い、社保事務所の職員が未納者に無
断で免除手続きを進めた不正は、今年2月に初めて表面化。以降、「自
分の事務所でも疑わしい手続きがある」といった電話が、地方から本庁
に相次ぎ寄せられたという。社保庁は本庁職員が地方からの相談を受
けながら、結果的に事態を放置した点を問題視している。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060724AT3S2102023072006.html