【国連安保理】北朝鮮ミサイル発射非難の決議を全会一致で採択 制裁の根拠となる7章を削除★4
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■ 北朝鮮に対する決議のまとめ ■
Q, 第7章って何よ?
第7章は暫定措置(40条)、経済制裁(41条)、軍事制裁(42条)等をふくむ規定です。
第7章は国連加盟国に対しかかる決議の履行を「義務付ける」国連で最も厳しい規定です。
中露、とりわけ中国は北朝鮮が崩壊すると直接的なダメージを受けるため拒否権の行使を明言していました。
従って国際社会のまとまった合意を目指すという名目の元、仏英の仲裁で日米、中露双方が譲歩する形で
第7章を削除しこれに近い文言に置き換えることになりました。
Q, 第7章がないと意味がなくね?
「国際的な平和と安全を維持する安保理の特別な責任の下で行動する」という条文に置き換わりましたが
これは即ち、北朝鮮のミサイル開発や核開発につながる技術の移転やその他支援を行うことを規制するということです。
決議には法的拘束力がありますのでこの決議に反する行動をとると国際社会で極めて不利な立場に立たされます。
「日本、中国以外」の通信社や新聞社が「サンクション」という文言で非難決議ではなく制裁決議と報道しているのはそのためです。
また、この決議を根拠として各国が独自の経済制裁を行えることは勿論、
決議が意に沿わない国であっても国際的歩調をとることが求められます。
Q, なぜ日本と中国は譲歩したのよ?
中国は北朝鮮で直接交渉にあたっていましたが北朝鮮から譲歩と合意を引き出せなかったため
当初主張していた声明ではもはや押し通すことができなくなり、大幅な譲歩をせざるを得ない状況になったため
これ以上引き延ばしを図っても状況が好転することはないと判断し譲歩するに至りました。
一方日本も第7章をいれることに最後までこだわっていましたが「国際的に一致した認識を北朝鮮に示し圧力をかける必要性」については
各国の間でコンセンサスが得られていたため仏英が7章を削除しそれに近い文言を入れた妥協案を提示したため
それに合意する形で譲歩するに至りました。