【アメリカ】テポドン発射でも外交的解決を堅持…理由は「戦争になればソウルは壊滅」

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1諸君、私はニュースが好きだφ ★
 ブッシュ米政権(第1期)で北朝鮮問題を担当したジェームズ・ケリー
前米国務次官補(東アジア・太平洋担当)が毎日新聞の電話インタビュー
に応じ、ブッシュ政権の北朝鮮政策について「外交的解決の道を追求する
しかないと決めている」と指摘した。そのため仮に北朝鮮が長距離弾道
ミサイル「テポドン2号」を発射しても「6カ国協議の道を続けるだろう」と
強調し、ペリー元米国防長官らが提唱した限定的な先制攻撃論は
取らないとの見方を示した。

 ケリー氏は、北朝鮮が「核計画を放棄する戦略的決定をしていない」と
指摘。「(ミサイルを)発射する可能性はあるだろうが、彼らはそうやって
脅威を作り、(98年のテポドン発射以降)実際にミサイルを発射すること
なく利益を得てきた」と述べ、実際の発射には懐疑的な見方を示した。
 また仮に発射した場合「日米は(北朝鮮に融和姿勢をとる)中国と韓国
に大きな懸念を示すだろう」と指摘する一方、ブッシュ政権は「外交的解決
と6カ国協議の道を続ける姿勢を変えないだろう」とも語った。日米は
国連安保理での非難決議や制裁措置などを提起する構えだが、6カ国
協議による外交的解決を目指す基本姿勢は堅持するとの見方を示した
ものだ。
 ケリー氏によると、ブッシュ大統領が外交的解決を決断したのは02年
2月の韓国訪問時。ヘリコプターで北朝鮮との国境非武装地帯を視察
した際「ソウルからあまりに近く、大統領はここで戦争が起きれば壊滅的
結果になることを目の当たりにした」という。
 ケリー氏はこうしたブッシュ政権の方針について「ワシントンには、北朝鮮
とはいかなる対話もすべきではないという勢力もあったが、彼らは成功
しなかった」と指摘。ただ、現在の6カ国協議が「うまく機能しているかと
言えば、ノーだ」とも語った。
 ケリー氏は01年から05年初めまで国務次官補。北朝鮮との折衝過程
で高濃縮ウラン計画や核兵器保有などが次々と明るみに出たが、03年
8月の初の6カ国協議に道筋をつけ、計3回、米側首席代表を務めた。
現在はハワイ在住。

ソース(毎日新聞) http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060704k0000e030024000c.html?in=rssw