ウイルス使い経口ワクチン 三重大助教授が新手法
三重大の保富康宏助教授(生体防御医学)は21日までに、遺伝子組み換え技術を用いてE型肝炎ウイルス
(HEV)の無毒化した外殻だけを大量に作り、この中にインフルエンザなど別の感染症のワクチンを入れるこ
とに成功した。
予防接種は皮下注射が一般的だが、口から入って小腸の粘膜に直接働き掛けるHEVの性質を利用したこの手
法だと、経口ワクチンへの応用が可能。安全性が確認できれば、医師や設備が不足する途上国の感染症予防への
貢献が期待される。
保富助教授は、遺伝子を組み換えて作ったHEVの外殻の粒子を、ワクチンの中でばらばらにして固め直す方
法で、直径20−30ナノメートル(1ナノは10億分の1)の外殻内部にワクチンの分子を取り込むことに成
功。インフルエンザワクチンと実験用のエイズワクチンで試し、マウスに飲ませて抗体が増加するなどの効果を
確認した。
(共同通信) - 6月21日16時49分更新
ソース:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060621-00000131-kyodo-soci