ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」が原因で倉敷署刑事1課の巡査長(46)が
約1500人の個人情報を含む捜査情報をインターネット上に流出させた問題が発覚してから
3か月余り。巡査長を減給処分とした9日の会見で、柴山克彦警務部長は改めて県民に向けて
謝罪し、セキュリティー対策の徹底を約束した。一方、巡査長の個人パソコンには不正に
ダウンロードした数種類のファイルが残っていたこともわかったが、県警は他人への譲渡などは
なかったとして、著作権法違反での立件を見送ることを決めた。
監督責任では当時の署長の生活安全部長(59)を本部長訓戒としたほか、当時の同署刑事
1課長の現岡山東署警視(52)と同課係長の警部補(50)を所属長注意とした。
会見では、巡査長が2004年夏ごろから個人パソコンでウィニーの使用を開始し、流出したのは
今年2月26日だったことも明らかにされたが、どのようなファイルをダウンロードしていたかに
ついては「漫画や音楽やそのほかいろいろ。プライバシー情報にあたるので公表は差し控えたい」
と答えるにとどめた。
県警は、再発防止策として、全職員約4300人にファイル交換ソフトを使用しないことなどを記した
誓約書を提出させたほか、業務使用を認めた約230台の個人パソコンを全廃し、公用パソコンを配備。
外部記録媒体に捜査情報などを保存する際、文書の内容を自動的に暗号化するソフトを導入した。
情報が流出した関係者のうち連絡の取れた約500人に対し、戸別訪問や電話などで謝罪したという。
県警の処分に対し、大熊裕司弁護士(岡山弁護士会人権擁護委員長)は「単なる名簿というわけではなく、
社会的差別にもつながりかねない情報。それでこれだけの処分というのは、軽いと言わざるをえない。
今後も謝罪と被害回復に全力を傾けるべきだ」と話した。
大石和昭・岡山弁護士会長は「個人のミスというだけではなく、組織として油断があったのではないか。
処分を出したから終わりというのではなく、さらに情報を厳格に扱うよう徹底すべきだ」と注文を付けた。
http://megalodon.jp/?url=http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/okayama/news001.htm&date=20060611005543 ※前:
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1149952546/