★伊方原発プルサーマル計画:経産省主催シンポジウム 意見かみ合わず /愛媛
◇住民700人とパネル討論
伊方原発3号機(伊方町、加圧水型、出力89万キロワット)のプルサーマル計画は
「資源小国として絶対必要。海外に実績があり安全」か、「確実に危険は増大する。
耐震性も大いに問題」なのか――。伊方町湊浦の町民会館で、専門家と住民約700人を
集めて開かれたシンポジウム(経済産業省主催)のパネルディスカッションでは、
賛成、慎重・反対両派の意見が十分にかみ合わず、会場からは「分かりやすかった」と
評価する声も上がる一方で、住民らが不安をぬぐえない様子も見られた。
シンポジウムを聞いた住民の反応はさまざま。近隣の八幡浜市から参加した男性(22)は
「プルサーマルの危険性は今の原発と一緒。資源が確保されるのでプルサーマル計画は賛成です」。
伊方町の松本光子さん(74)は「プルサーマル計画は、国、県、町の連携があって
参加して良かった。プルサーマルの研究を重ねて安全運転をお願いしたい」と理解を示した。
一方、伊方町、藤順子さん(61)は「専門家の話は難しかった。住民に分かる
レベルで話をしてほしかった。専門家だけが分かる『トーク番組』だった」と話した。
終了後、伊方町の山下和彦町長は「シンポは住民にある程度分かったと思う。
今後は町民や議会の声を聞いて判断したい」と述べた。
シンポジウムの参加を拒否した伊方町と八幡浜市で組織する「伊方原発反対八西連絡
協議会の近藤誠さん(59)は「地元住民の関心がある地震、耐震の問題に十分触れていない。
単なるセレモニーだ」と批判した。
県の三好大三郎・県民環境部長は「活発な発言が多く、理解が進んだと思う。
県も7月下旬〜8月上旬に討論会を開催したい」と語った。
四国電力の常盤百樹社長は「計画を進める上でのステップ。
今後も機会あるごとに住民に理解を深めてもらうためPRしたい」と述べた。
毎日新聞
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