処分化粧品:産廃場社員がネット販売
配送中にこん包が破損するなどしてごみ処分場に持ち込まれた製薬メーカー、再春館製薬所(熊本市)製の
化粧品「ドモホルンリンクル」が、インターネットのオークションサイトで大量に販売されていたことが分かった。
処分場の担当社員が無断で持ち出して出品、約100万円を売り上げていた。
熊本県廃棄物対策課は廃棄物処理法に基づき管理が不十分だとして、産廃処理会社を事情聴取するなど指導に乗り出した。
再春館製薬所の説明では、ネットオークションで売られていた化粧品はいずれも中身に損傷はなく、安全性に問題はないという。
関係者によると、持ち出していたのは同県菊池市の産廃処理会社の30代の男性社員。
昨年9月から、処分場に搬入された化粧品のうち損傷程度が比較的軽いものを無断で持ち出しては、
ネットオークションに出品していた。いずれも箱がへこんだり、水にぬれただけの中身に支障のないもので、
今年1月までの約5カ月間に約180個、総額約100万円を売り上げていたという。
再春館製薬所は顧客への商品配送を大手運送業者に委託。注文があるたびに運送業者が同製薬所工場で
商品を受け取り、トラックなどで全国の顧客に搬送している。破損などした商品は運送業者がまとめて処分場に持ち込んで処分していた。
再春館の社員が1月、同社製の化粧品がネットオークションに大量出品されているのに気付き発覚した。
問題の社員は“横流し”を認め、3月に懲戒解雇された。
この問題を受け、再春館側は運送業者に対し、配送中に商品が破損した場合はすべて回収するよう指示。
流用されないよう破損商品を裁断処分することなどを決めた。
産廃処理会社は毎日新聞の取材に「該当の社員は解雇した。県にも報告しており、関係者間で解決済みと考えている」とコメントした。
〜長文につき、つづく〜
毎日新聞 2006年5月29日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060529k0000m040123000c.html