東京都が職員向けに汚職など不正行為の告発を受け付ける電話窓口として設けた
「サポートダイヤル(職員のための汚職等防止相談窓口)」に、事実上の「告発」は開設から
7年間でわずか1件しか寄せられていないことが分かった。かかってくる電話は、上司や同僚に
対する不満が多く、ダイヤルの趣旨とは異なるものがほとんど。都下水道局発注工事をめぐる
汚職事件で先月、職員が逮捕されただけに、担当者は複雑な表情だ。
サポートダイヤルは平成9年12月に摘発された都立高校の工事入札に絡む汚職事件を契機に
10年12月に開設され、行政監察室が担当している。「職員が入札に絡んで業者から
接待などに誘われたり、汚職を持ち掛けられたりしたときの断り方や対処の指導や助言を行う」
との触れ込みで、全職員に毎年配布される「汚職防止のしおり」などを通じて周知を図っている。
だが、開設3年目まで利用者はゼロで、4年目に初めてかかってきた電話は「上司が仕事を
評価してくれない」という相談だった。その後も年間4−10件の電話があったものの、
「上司の暴言が我慢できない」「職員同士が癒着して仕事している」などの内容や、気に入らない
同僚らに対する誹謗(ひぼう)中傷、いじめ相談がほとんど。中には、自身の家庭や家族にまつわる
人生相談的なものもあるという。
本来の目的だった内部告発では、特定職員の「通勤費不正受給」や「不正休暇」の訴えもあったが、
行政監察室が調査して戒告処分に至ったのは、無断欠勤した職員のケース1件のみだった。
一方で行政監察室には、一般市民から職員の問題行動などを告発する訴えが年間20−30件の
ペースで寄せられ、その対処に追われているのが実情だ。
サポートダイヤルの担当者は「このダイヤルは何より匿名で生の相談を受けることが
できるのが最大の特徴。ダイヤルの存在意義を全職員に知ってもらうのが先決だが、
汚職に巻き込まれそうになったら、一人で悩まないでほしい」と呼びかけている。(一部略)
http://www.sankei.co.jp/news/060503/sha009.htm 岩手運輸支局(岩手県矢巾町)の男性職員が、以前勤務していた運送会社内の不正を内部告発した男性の名前を
会社社長に漏らしていたことが、26日までに分かった。岩手運輸支局は「会話の弾みによるもので、故意ではない」
として職員の処分はしていない。
同支局によると、男性は04年11月まで岩手県奥州市の運送会社に勤務。退職後の翌月初めに岩手運輸支局を
訪ね、元勤務先の会社が事業用ナンバーを他業者に貸す「ナンバー貸し」や、適正な運行管理をしていないことなど
を輸送課の男性職員に訴えた。
05年1月上旬、男性の元勤務先の社長が同支局を訪れた際に輸送課の男性職員が告発内容と男性の名前を発言。
社長は男性に電話で指摘し、男性は内部告発をばらされたとして同支局に抗議した。
同支局は「事実関係の確認のため告発内容を言った。会話の弾みで名前を出してしまい、不適切だった」と話している。
nikkansports.com
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20060426-23908.html この例みたいに、「会話のはずみで」なんて言い訳されそうだしw