【産経抄】“野心家”小沢一郎、早くも小沢節炸裂:意味深?の中国脅威論、意味不明の靖国「政権とったらすぐやる」

このエントリーをはてなブックマークに追加
198名無しさん@6周年
>>193(続き)

 次に小沢氏は「東条氏らは敗戦の責任を負うべきだ」といっているが、日本は極東軍事
裁判自体を一度も承認していない。サンフランシスコ条約十一条はA級戦犯らに下された
判決を承認するとの規定である。平和条約が締結されれば戦勝国側が下した判決は
すべて執行するのが国際慣例だ。日本政府がそれを主張すればいつまでも平和条約は
できない。そこで判決を執行する約束をしたわけだ。しかし平和条約発効の翌昭和二十八
年、国会で「戦犯放免に関する決議」が全会一致で決議され、各国の承認をとって戦犯は
釈放された。A級戦犯としての七年の刑を受けた重光葵氏はのちに外相となり勲一等に
叙せられた。「国内法においてはあくまでも犯罪者ではない」(大橋武夫法務総裁=法相)
からである。この釈放要求には四千万人が署名した。
 中曽根内閣で問題化
 小沢氏は「戦死者ではない人が靖国に祀られているのはおかしい」というが、靖国神社
にはB、C級戦犯千余人も祀られている。過酷な命令の通訳をしたというだけで現地で
死刑になった軍人やどうみても無実の人も多く含まれる。以上のような事情から日本政府
は戦死、戦傷病者、戦犯刑死者を平等に扱って、これらを「法務死」とした。軍人恩給など
をすべて戦死者並みに扱う法律(戦傷病者戦没者遺族等援護法)もできて戦犯問題は
法的には片がついた問題なのである。
 この靖国問題を”国際問題”としてしまったのは中曽根内閣の時だ。中曽根氏は政教分離
の問題にケリをつけようと昭和六十年八月十五日靖国神社を「公式参拝」した。この方針が
確立されれば、陛下のご参拝も実現することになったろう。ところが中国からの圧力に
よって翌六十一年八月十五日の公式参拝を中止してしまう。後藤田官房長官は「いわゆる
A級戦犯を合祀していることで近隣諸国に批判を生むから」と弁明した。これをきっかけに
中韓両国が本来、日本の内政問題である祭祀に口を挟むようになった。
 小沢氏は戦犯、合祀、政教分離、中韓との外交の四つをごちゃ混ぜに論ずる愚を犯して
いる。もっと勉強してもらいたい。(政治評論家)