【裁判】 「2ちゃんねるに惹かれた」 "エイベックス"脅迫の男に、懲役3年求刑…その裁判の模様

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1☆ばぐた☆ ◆JSGFLSFOXQ @☆ばぐ太☆φ ★
・丑田祐輔被告人の裁判。罪名は脅迫・名誉棄損。匿名掲示板「2ちゃんねる」に、小学生・
 エイベックス社員の殺害予告などを書き込んだ事件です。

 まずは母親の証人尋問。
 弁護士「中学に入って被告人の様子が変わったようですね」
 証人「学校でのことを話さなくなり、表情もなくなって何も言わなくなりました。後で分かったん
 ですが、原因はイジメでした」
 そのイジメが原因なのか、進学しても友達ができず、対人関係もうまくいかず…。弁護人は
 被告人が回避性人格障害である、と主張してました。

 母親の証人尋問も終わり、エイベックスの被害総額1800万円も「できる限り被害弁償したい」
 という父親の証人尋問も終わって、被告人質問です。

 弁護士「中学時代のイジメは、どんなことされたんですか?」
 被告人「暴力を受けていました。殴られたり蹴られたり、ノコギリで頭を切られたり」
 弁護士「中高ともにイジメを受けてた、と。大学に入ったら友達できましたか?」
 被告人「サークルに入って飲み会などに参加したんですが『空気が読めない。ノリが変だ』
  と周りに言われて友達はできませんでした」
 弁護士「事件のこと聞きますが、なぜこういうことをしようと思ったんですか?」
 被告人「就職活動をしていると、企業が求めているのが自分と180度違う人物だったり、
  アルバイトで怒られたりして…。自分は社会に必要ない人間なんだと思うようになりまして…。
  人の反応を得ることがしたかったというのが理由です」
 弁護士「それで、自分の書き込みに反応が多かったのを見て、どう思いましたか?」
 被告人「その時は、誤った満足感に浸っていました」
 弁護士「当時、バレなければ他人を傷つけてもいいと思ってました?」
 被告人「他人が傷つくという考えすらなかったです」

 あくまで誰かに相手にされたいがために書き込んだだけで、本当に殺害するつもりは
 なかったという主張が続き、弁護人の質問は終了。(一部略・>>2-10につづく)
 http://www.nikkansports.com/ns/general/column/asozan030.html
2☆ばぐた☆ ◆JSGFLSFOXQ @☆ばぐ太☆φ ★:2006/03/06(月) 14:19:21 ID:???0
(つづき)
 次は検察官からの質問です。

 検察官「2ちゃんねるはいつから利用してるんですか?」
 被告人「大学に入ったころからです」
 検察官「どういうところにひかれたんですか?」
 被告人「他では見られないような話題が書き込んであって、言論の自由があるなと、
  ひかれました」
 検察官「言論の自由って分かって言ってるんですか?匿名で好き勝手言うのが、言論の
  自由じゃないでしょ!!!」
 と大激怒。さらに
 検察官「周りの人にノリが変だって言われたって言うけど、君の思い込みじゃないの?」
 被告人「実際言われたので…」
 検察官「それで、人付き合いがうまくないっていうのは、何か改善しようとしたの?」
 被告人「いえ、ネットでは話せるけど、現実の自分に自信が持てないので…」
 検察官「どう努力するかだろ! こんなことするなんて言語道断だよ」
 と終始怒ってました。

 そして最後は、裁判官からの質問。これが非常に興味深い内容でした。
 裁判官「これで、匿名でやってると、相手にされたいって欲求は満たされないんじゃない?
  自分の実名出すなら分かるけど」
 被告人「自分の書いた文章に反応があれば、それで満足してました」
 裁判官「ふ〜ん。あと、そもそも何で人に好かれたいの?」
 被告人「…」
 裁判官「1人でいればいいでしょ?」
 被告人「やっぱり、仕事をするとなるとチームワークが必要になるので」
 裁判官「チームワーク組まなきゃいいじゃん。人と付き合わない仕事探せばいいじゃん」
 と、まだ仕事も決まってないのに思い悩んでる被告人に軽〜くアドバイス。(一部略・>>2-10につづく)
 http://www.nikkansports.com/ns/general/column/asozan030.html
3☆ばぐた☆ ◆JSGFLSFOXQ @☆ばぐ太☆φ ★:2006/03/06(月) 14:19:35 ID:???0
(つづき)
 裁判官「人付き合い下手なんでしょ? 下手でいいじゃん。そういう人いっぱいいるし。
  自分の殻に閉じこもって生きてても、それでも生きてる価値は十分あるじゃない」
 被告人「はぁ…」
 裁判官「あなたはこうして会話もできるし、さっきから話を聞いてると頭もいいしね。理知的に
  話すし。どうなの? 人付き合いができないのはカッコ悪いのかね?」
 被告人「それはあると思います」
 裁判官「何でカッコ悪いの? 見栄でしょ?」
 被告人「見栄っぱりのところがあるかもしれません」
 裁判官「見栄なんか捨てればいいじゃん。人にはそれぞれ特性があるんだから。どんな人も
  世間に迷惑かけずに生活していくべきなんだよ」

 カウンセリングのようなやりとりです。「社会に必要ない人間なんだ」と思い悩んでる被告人に
 対して「そんな人いないよ」と建前を言うのではなく「人付き合い下手でいいじゃん」と言える
 裁判官ってすごいな。検察官のように法廷で「何か改善しようとしたの?」とか「どう努力するか
 だろ!」と頭ごなしにやり込めるのは、その後の更生にあまり役立たないように思う。まあ、
 検察官の法廷での仕事は被告人を更生させることではなく、犯罪を立証することだから、
 当然なんだろうけど。

 それはともかく、この裁判官が被告人の良い所をほめながら質問する姿を見ると、回避性
 人格障害の人に対する接し方も慣れてる感じがした。自分に好意を持ってる人にしか心を
 開かない傾向があるらしいからね。これぞプロの裁判官って感じかな。
 求刑は懲役3年。初公判の時に疑問だった「なぜ、他人の無線LANを使用したのに犯人が
 分かったのか?」は謎のままなんだけど…。(一部略)
 http://www.nikkansports.com/ns/general/column/asozan030.html