【政治】”愛国心”とは・・・自民党『国を愛する心』 公明党『国を大切にする心』
愛国心教育
「愛国心」は概ね国家にとって望ましい感情と見なされている。
為政者が「愛国心」を危険視し排除しようという教育は、他国による被占領地域において見られる。
例えば第二次大戦時のポーランドなど。
占領下にない独立国では愛国心を育てる教育を行う国がほとんどであり、この点で、
「愛国心」高揚を意識的に避けてきた第二次大戦後の日本の教育は、国際的には特異であったといってよい。
戦前戦中日本における愛国心教育
教育勅語、皇民化教育をはじめとして、徹底的な国家に対する愛国(忠誠)心教育が実施された。
政府が世論を掌握するに効果的であった一方、精神論偏重の弊害を生んだとも言われる。
昭和天皇も戦後、皇太子(現天皇)に宛てた手紙で、
敗因を「軍部が精神に重きを置き過ぎ、国力の差を軽視した」と述べて批判している。
戦後日本における愛国心教育
太平洋戦争敗戦後の日本では、日本が戦争を起こすに至ったのは盲目的な愛国教育によるところが大きいとの認識より、
左派の日本教職員組合などは「お国のために」をタブー視した。例えば、教育現場で公的なものとして
日の丸掲揚・君が代斉唱を行うことには強く反対した。
このように、愛国心(忠誠心)教育は一部の学校を除いて実施されてこなかった。
近年になり、『自分の命を賭しても国を守る』といった国家に対する盲目的な愛国心(忠誠心)は希薄となったと言われている。
しかし、同時に伝統や文化に対する愛着ないし誇りからくる愛国心(愛郷心)も希薄になったのではないかと危惧されている。
オリンピック、サッカー・ワールドカップ等のナショナルイベント時に自然発生的に見られる愛国心(愛郷心)の存在をして、
形が変化しただけであるとする意見もあるが、それらの愛国心(愛郷心)は従来から存在するものである。
保守派・右派は、愛国心(愛郷心)の希薄化が、愛国教育の欠如(戦後民主主義教育の一側面)によってもたらされたものとし、
本来その国の民として自然な感情であるはずの伝統や文化に対する愛着ないし誇りからくる健全な愛国心(=愛郷心)を
育てることの必要性を訴え、現在の日本の教育はそれらの芽を摘み取るような自虐史観的な偏向教育だと批判している。
他方、左派は、「国による愛国心(愛郷心)教育」は「愛国心(=忠誠心)教育」と不可分であり、
容易に軍国主義へと繋がってしまう危険性があると訴え警戒している。