名古屋市緑区の私立「めぐみ保育園」で2002年9月、園舎屋上の駐車場から転落した
乗用車の下敷きになって死亡した片岡樹里ちゃん(当時3歳)の両親が、保育園を運営する
社会福祉法人「相和福祉会」と理事長、当時の園長、車を運転していた男性の4者に計
約1億3000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が15日、名古屋高裁であった。
青山邦夫裁判長は、法人と男性だけの賠償責任を認めた1審判決を変更し、4者に計約3600万円の
支払いを命じる原告全面勝訴の判決を言い渡した。
1審判決では認めなかった理事長と園長の賠償責任を、青山裁判長は「園舎の屋上という極めて
危険な場所に駐車場の設置を発案したのは理事長で、園長も賛成した」と認定。事故の7か月前にも
車が鉄柵に衝突する事故があったことを指摘し、「柵の強度を十分にするなどの再発防止対策を取らなかった」と述べた。
事故は、孫を迎えに来た男性が車の運転を誤り、鉄柵を突き破って屋上駐車場から転落。園庭にいた樹里ちゃんが
下敷きになって死亡し、園児1人が重傷を負った。男性は業務上過失致死傷罪で罰金50万円の
略式命令を受けた。
>> YOMIURI ONLINE 2006/02/15[22:41] <<
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060215ic21.htm