【社説】毎日新聞「風の息づかい」反省

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448名無しさん@6周年
「風の息遣いに敏感になれ」
 秀里 音子(気象予報士 24歳 山形県)

 その日は、買ったばかりのミニスカートを着用して外出した。
少し風が強い日だったので、剥き出しになった脚の部分に肌寒さ
を感じたものの、お気に入りのファッションに身を包んで、私の
心はいつになくウキウキしていた。
 そんな折も折、交差点で信号待ちをしていた時のことである。
いきなり一陣の強風が吹き抜けて、私のスカートを捲り上げた。
慌てて裾の部分を抑えたが既に遅し。周囲にいた数人の男たちに
下着を覗き見られたようだった。
 私はすぐに交番に駆け込み、覗きの被害を訴えたのだが、警官
たちは「自然現象だから」などと言って、まともに取り合っても
くれないばかりか、挙げ句の果てには、強風の日にミニスカート
を穿く私の側にも問題があると言い出す始末。
 だが、風の息遣いを感じていれば、事前にスカートが捲くれる
ほどの強風が吹く気配はあった筈であり、その時点で男たちは、
急いで目を閉じるなり、視線を逸らすなり、あるいはその場から
退去するなどの対処をするのが当然である。それをしなかったと
いうことは、男たちには明白に覗きの意思があったという結論に
なるではないか。自然現象を盾にして言い逃れるとは卑怯である。
 女性が如何なる服装で外出するかは女性の自由であり、何もの
にもそれを制限する資格は無い。そして、何ものであろうと風が
吹くのを防ぐことなどできない。ならば、女性が恥ずかしい目に
遭わないように細心の注意を払うのは男性の社会的責務である。
男たるもの、風の息遣いに敏感になれ。それすらもできない男は
犯罪者と見なされても仕方が無いと思う。