耐震強度偽装事件で、神奈川県藤沢市は28日、震度5弱で倒壊の恐れがあるとされた同市の分
譲マンション「グランドステージ藤沢」(30戸)の住民説明会を開き、建て替え試案を提示した。
部屋の広さは現在の80%程度とし、全体の戸数を30戸から38戸に増やして8戸分の売却益で負
担軽減を図る計画だが、再入居の追加負担は1戸当たり2000万円強になるとしている。
同マンションの住民は20日までに全戸退去している。
同市役所で開かれた説明会には、同マンションを購入した17戸のうち12戸の住民が出席した。
市は試案を提示後、マンションの管理組合に対し、試案に対する意見と、取り壊しへの合意をなるべ
く早くまとめるよう求めた。
合意が得られれば、市は地下1階〜地上10階のうち危険度の高い4〜10階部分を早急に取り壊し、
その後、残り部分の取り壊しと再建を一体的に行う。
解体と再建にかかる費用は計14億5000万円、再建完了までに最短でも2年強が必要としている。
説明会後の記者会見で、管理組合役員の男性(56)は
「予想以上に厳しい負担。
近隣が危険なので、できるだけ早く解体したいが、取り壊しに反対する人も出るかもしれない」
と話した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060128it14.htm?from=top