中国とアフリカとの経済交流が加速している。昨年の貿易総額が前年比
40%増を記録したほか、中国の対アフリカ投資総額も同60%増に達した。
石油などエネルギー不足に悩む中国が、アフリカの豊富なエネルギー資源
を手に入れるために、対アフリカ諸国との資源外交を積極化していることが
背景にあるようだ。
中国の税関当局によると、中国とアフリカの貿易額は二〇〇五年一−
十月期だけで前年同期比39・1%増の伸びを示し、〇四年の二百六十四
億ドル(約三兆六百二十四億円)を大幅に上回る三百二十一億七千万ドル
(約三兆七千三百十七億円)に達した。通年では前年比40%増の三百七十
億ドル(約四兆二千九百二十億円)を超えるのは確実とみられている。
(中略)
中国商務省によると、中国とアフリカの経済協力は「中国・アフリカ協力
フォーラム」が成立した〇〇年以降、急速に進展し、〇五年までの五年間
で貿易総額は三倍以上に膨れ上がっている。
(中略)
例えば、中国は昨年、アンゴラに対して、内戦で破壊されたインフラの
再整備のために、二十億ドル(約二千三百億円)の十七年間の長期借款
を約束している。これによって、アンゴラ国内の鉄道や道路、空港、病院
などを建設するための資金として使われることになっている。中国はこの
見返りとして、日量一万バレルの石油を受け取ることになっている。
昨年七月には、中国石油最大手の中国石油天然ガスがナイジェリア
国家石油会社と八億ドルの石油開発計画に調印したが、その見返りに
ナイジェリアが日量三万バレルの石油を中国に供給することで合意して
いる。
中国の対アフリカ投資は石油などのエネルギー資源と引き換えになって
いるケースが多い。このため、米国の中国外交専門家は「中国がアフリカ
諸国との関係を強化しているのは、アフリカの豊富なエネルギー資源を獲得
する手段の一つと考えたほうがよい」と分析している。
ソース(FujiSankei Business-i)
http://www.business-i.jp/news/china-page/news/200601110008a.nwc