今冬の記録的な寒波と大雪で、電力十社の一日の電力使用量が十日
までに、いずれも冬場の過去最大量を塗り替えた。北海道電力以外は
例年、冷房需要の多い夏場に最大量を更新するが、今冬は北陸電力が
初めて、夏場の記録を上回った。暖房需要に加え、豪雪で融雪装置の
使用が急増したためだ。
今冬は、昨年十二月の平均気温が東日本と西日本で、統計が残る
一九四六年以来の最低を記録。北日本(北海道、東北)も九位タイだった。
電力十社のうち、北陸、関西、四国、九州、沖縄の五社は、昨年十二月
二十二日に冬場の最大を記録。北陸は、昨年八月四日に記録した夏場
の記録も上回った。
北電も、十二月二十八、二十九日と二日連続で過去最大を更新。
とりわけ、二十九日は石狩・後志管内で大雪となり、融雪器具の使用が
増えた。
最大手の東京電力は、一月六日に冬場の記録を塗り替えた。同社は
「寒くて日差しのない日が続き、暖房の稼働時間が長く、設定温度も高く
なっているようだ」と話す。
需要拡大で、電力を売買する日本卸電力取引所の取引量も急増。
昨年十二月のスポット市場の一日当たりの平均取引量は五百六十八万
キロワット時と前月より38%増え、昨年四月の開設以来最大となった。
原油高に伴いコストのかさむ火力発電所の稼働率を高めるより、市場
から調達する方が割安となるケースがあるためとみられる。
ソース(北海道新聞)
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060111&j=0024&k=200601116227&ref=rs