丹波市氷上町西小校区の住民でつくる「葛野(かどの)報徳自治振興会」
(藤原敦實代表)は来年4月中旬から、高齢者らの外出支援事業に取り
組もうと準備を進めている。ドライバー会員が自家用車などで高齢者らを
同市氷上町成松地区の病院や商店周辺などへ送迎する仕組み。依頼が
入るたび、携帯電話のメールなどで対応者を募る。送迎車の愛称は葛野
をもじった「のどカー号」に決まった。
同市が本年度に始めた「地域コミュニティサポート事業」で同振興会を
結成して、第一弾の活動。同地区では、十五年以上前に路線バスが廃止
されて以来、公共交通手段がない。高齢化も深刻で同地区の四人に一人
は六十五歳以上。高齢者の独居や夫婦のみの世帯も年々増えており、
交通弱者の外出支援は長年の課題だった。
同振興会は「かどの外出支援者クラブ」を結成し、二月から、区民を
中心にドライバーと、サービスの利用者それぞれの会員を募る。
送迎の出発地点は西地区内に設ける待合所。同クラブの事務局を
務める振興会の事務局長が仲介役となり、メールなどでドライバー会員
に協力を呼び掛ける。拘束時間が短く、ドライバー側の都合に合わせ
やすいため、同事業を提案した岸田昇市議は「無理をせず、息の長い
活動になれば」と期待する。
今後、「のどカー号」のステッカーや、待合所に立てる「のどか人形」など
も作製する予定。藤原代表は「『健康村かどの』をキャッチフレーズに地域
活性化事業をどんどん展開したい」とし、「のどカー号が健康、福祉を基盤
にした村づくりの起爆剤になれば」と話している。
ソース(神戸新聞)
http://www.kobe-np.co.jp/chiiki/ta/index.shtml