全市立小100校に警備員配置 さいたま市、1月から
不審者による犯罪から子どもを守るため、さいたま市は3学期が始まる来年1月10日から、
市立の全小学校100校と養護学校1校に警備員を配置することを決めた。
21日の市議会に議案が提出され、可決される見込みだ。
すべての小学校に警備員を配置するのは政令指定市で初という。
相川宗一市長は今年10月、101校すべてに06年度から警備会社の警備員を
1人ずつ配置する方針を明らかにしていた。しかし、広島、栃木両県で女児殺害事件が連続し、
県内でも新座市で下校途中の女児が男に刃物を突きつけられる事件があったため、実施の前倒しを決めた。
市によると、警備員には、登校時から下校時まで約8時間の警備を依頼する。
登校時は校門周辺での警備、日中は学校敷地内や周辺の安全点検、下校時は校門周辺の警備に加え、
定期的に通学路を巡回するという。
警備員の導入を機に、これまで校内とその周辺でパトロール活動をしてもらっていた
自治会、PTAなどによる「防犯ボランティア」は、通学路の巡視に回ることになる。
警備員による学校警備は3学期の始業式から終業式まで、授業のある計53日で実施する。
このため、市は約7200万円の予算措置をとる。06年度予算では約3億円を計上する予定だ。
契約する警備会社は4社程度になるという。
市によると、各校から市教委に寄せられた不審者情報は、昨年度が55件だったのに対し、
今年度は12月18日現在で70件にのぼるという。
広島県での事件が起こる以前から、校長会やPTAから市教委に警備員の配置を求める声が上がっていた。
市の藤間文隆教育長は「防犯カメラの設置や不審者情報のメール配信などの手法もあるが、
人の目による防犯が一番だ」と述べた。
朝日新聞 2005年12月21日10時23分
http://www.asahi.com/national/update/1221/TKY200512210122.html