★<タイヤ窃盗>逆転有罪、懲役1年8月実刑判決 名古屋高裁
岐阜県笠松町で03年9月、知人の男と共謀し、タイヤを盗んだとして、窃盗の罪に
問われた同県瑞浪市、自動車販売業、松井敏郎被告(34)の控訴審判決が19日、
名古屋高裁であった。小出裁判長は「(一緒に盗んだと供述した)共犯者の捜査段階
の供述は信用出来る」として、無罪とした1審・岐阜地裁判決を破棄、懲役1年8月の
実刑判決を言い渡した。松井被告は収監された。
1・2審とも、共犯の男=有罪判決が確定=が捜査段階では「松井被告と盗んだ」と
供述しながら、同被告の公判になって「1人でやった」と証言したため、捜査段階の
供述調書の信用性が争われた。小出裁判長は判決で「共犯者を陥れる供述をしなが
ら、自身が釈放された後、松井被告とともに生活しているのは不自然」と指摘した。
さらに事件直前、男と松井被告が携帯電話で会話しているとの検察側が提出した
新証拠を採用し「男が松井被告を窃盗に誘ったもの」と認定。男がタイヤを換金する
ため販売店に行った際、松井被告が同行していた点についても「仮に男が1人で盗ん
だタイヤなら1人で隠れて売った方が合理的」などと述べた。
判決によると、松井被告は男と共謀し、03年9月28日未明、同町の病院の駐車場
と路上に停車中の軽自動車から、ホイール付きタイヤ計8本(約21万円相当)を
盗んだ。【月足寛樹】
▽松井被告の弁護人の話 偏見に満ちた不当判決で、被告と相談し、上告する方針だ。
▽岐阜地検の話 検察、警察の捜査が適切であったことが明らかになり、当然かつ妥当な判決だと受け止めている。
(毎日新聞) - 12月19日22時13分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051219-00000152-mai-soci