【あれから1年】中越地震の皆川優太ちゃん「ロケットで天国に行きたい」
「スラスター動作不能! 機首起こせません!」
「大気圏再突入! 速度が速すぎます!」
”こちらシャトル。やはり故障箇所の復帰は無理だった。”
「皆川さん……」
”ありがとう、みんな……”「優太! しおらしいまねしてんじゃねえ!」
”!……なんだ、薫か。”
「腐れ縁だから言ってやるが、3歳のガキの頃から夢見てなった
宇宙飛行士が、悟ったようにあきらめてんじゃない!」
”はは……あのころはロケットで母親や姉に会えるなんて思ってたよ。
本当に行けそうだけどな。”
「……今度は自分の子供にそう思わせたいか?」
”え……”
「オレの腹ん中の子供に、そんな思いをさせたいのかよ!」
”……了解。天国へ行くのはやめだ。もう少し頑張っ……”
「優太! おい優太!」
「通信不能!」
……
……
「シャトル着水! 通信は……依然不の……あ!」
”……ちらシャ……返す、こちらシャトル……”
「優太!」
”薫、おまえと子供のおかげで何とか帰ってこれたぞ……”
「……ばかやろ(グスッ)……お帰り……」