【敬老】 ゾウの春子さん(57)、大好物のバナナやスイカをプレゼントされちゃった
ドイツぐんには90台のぞうがいました。
そのころ、ドイツはソれんとせんそうをしていました。せんそうがだんだん
はげしくなって、つよいせん車をつくることになりました。
ポルシェはかせは、はつでんきでモーターをまわせば、かっきてきなせん車が
できるとかんがえて、つよいタイガーせん車をつくりました。
でも、ポルシェ・タイガーはやくたたずだったので、じょうぶなせんとうしつを
つけてエレファントというじそうほうにかいぞうしました。
いよいよ、90台のぞうも、しゅつげきすることになりました。
けれども、近くのてきをうつきかんじゅうのないエレファントは、ちかよってきた
ソれん兵につぎつぎにげきはされてしまうのです。
今までどのぞうも、自分の子どものようにかわいがってきた、ぞうの中の人は、
「ああ、かわいそうに、かわいそうに」
と、せんとうしつの中を、いったりきたりして、うろうろするばかりでした。
どの兵士も、ぞうにとじこめられたまま、
「せんとうを やめろ」
「せんとうを やめてくれ、やめてくれえ」
と、心の中で さけびました。
ついにどのエレファントもしにました。
「ぞうが しんだあ。ぞうが しんだあ」
エレファントぶたいの人がさけびながら、しれいぶにとびこんできました。
げんこつでつくえをたたいて、なきふしました。
その90台のぞうも、今はロシアのつちの下に、しずかにねむっているのです。