東京都昭島市選挙管理委員会は、9月11日の衆院選投開票日に開票所として
市内のホテルを利用することを決めた。
選挙が秋のイベントシーズンにぶつかり、これまで使っていた小学校の体育館に
先約があったための窮余の策だが、民間施設使用で思わぬ経費節減につながる
ことがわかった。
開票所となるのは、同市拝島町の都市型リゾートホテル「フォレスト・イン昭和館」。
ディナーショーなどに使われる1600平方メートルの大宴会場の一部を借りる予定だ。
これまでは、市中心部の市立小学校体育館を使用していたが、開票日には地元の
スポーツイベントの予約が入っていた。便利な場所に適当な施設がなく悩んでいたと
ころ、選管職員が同ホテルを利用できないかと思いついた。
ただ、無料で使える体育館と違い使用料を支払うことになり、経費増が心配された。
概算ながら試算してみると、体育館だと約180万円かかるところが、逆に3分の1程
度の50万〜60万円で済むことがわかった。
体育館の場合、大人数による長時間作業で9月でも冷房装置を特設し、約150万円
かかるが、ホテルだと設置費などは不要。このほか机やイスなどの備品の搬入・搬出
費約15万円、前日から準備に当たる市職員の人件費約10万円も節約できるという。
公職選挙法は、開票所について「市役所、町役場または市町村の選挙管理委員会が
指定した場所」としており、どこに設置するかは自治体の裁量に任されている。
市選管は「ホテルは市中心部にあり、位置的にも都合がよく、何より通常より安く済む
のがありがたい」と話すが、都選管は「ホテルを開票所に使うケースは聞いたことがない」
と驚いている。
[ソース]
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20050819i308.htm