2005/8/12京都新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050812-00000039-kyt-l26 津島佑子さんの「ナラ・レポート」を選ぶ 宇治市の紫式部文学賞
女性の文学作品を対象にした京都府宇治市の第15回紫式部文学賞に12日、
津島佑子さん(58)の「ナラ・レポート」(文芸春秋)が選ばれた。
奈良の都を舞台に妖怪や霊が行き交う空想小説で、梅原猛選考委員長は
「異形ではあるが魅惑的で、歴史小説に新しい可能性を開いた」と評した。
「ナラ・レポート」は、主人公の少年が霊を媒介に現代と古代の奈良を行き交う物語で、
大仏の破壊など刺激的なエピソードや説話文学の題材を織り交ぜている。
出版社などが推薦した候補作49点の中から梅原氏や評論家多田道太郎氏ら選考委員4人が選んだ。
梅原氏は「実にケッタイな小説ながら、迫真性のある筆力は大変なもの」と評価した。
津島氏は
「自分でも『破壊的』で変な作品だと思っていた。『ヤマトの文化』に違和感を持つ日本人がたくさんいることを書き記しておきたかった」
とコメントした。
津島氏は1947年、東京生まれで太宰治の二女。
「笑いオオカミ」で大佛次郎賞(2001年)などを受賞している。
賞の贈呈式は11月13日に宇治市文化センターで行われる。
※津島裕子(Wikiペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B4%A5%E5%B3%B6%E4%BD%91%E5%AD%90