口の中が乾く「ドライマウス」に悩む人が増えている。言葉自体まだあまり知られて
いないため、人知れず悩む患者も多い。ドライマウスに関する情報交換の場を作ろう
と7月、歯科医や医師、看護師、薬剤師、患者、また中国薬膳など幅広い分野の専門
家が参加し「ドライマウスネットワーク」が設立された。
唾液には口腔内を潤し、のみ込みや発声をスムーズにしたり、細菌の繁殖を防ぐなど、
いろいろな働きがある。そのため、唾液の分泌が減ってドライマウスになると、
(1)ものが食べにくくなる(2)話しづらくなる(3)口内炎ができやすくなる
(4)虫歯ができやすくなる(5)唇が荒れて出血する(6)味がわからなくなる
−−などの影響が出る。つらい思いを抱え込み、うつや不眠症になってしまう人もいる。
ドライマウスの原因は、ストレスや加齢、薬の副作用、糖尿病などの疾患などさまざまだ。
命に直接かかわらないため、これまであまり注目されてこなかった。しかし、中高年の女性
を中心に悩む人は多く、国内のドライマウス人口はドライアイと同様、約800万人いると
推定されている。見逃してはいけないのが、唾液や涙が出にくくなるシェーグレン症候群と
いう病気だ。50〜60代の女性に多い免疫系の疾患で今のところ治療法はない。肺や肝臓
などが侵されることもある。病気だと気づいていない人が多く、数十万人の患者がいると言
われている。志村デンタルクリニックの志村さんはドライマウスネットワークの設立に中心
的な役割を果たした。同クリニックではドライマウス女性専用外来を設けているが、訪れる
患者の中には別の医療機関で「年のせい」「気のせい」などと言われていくつも病院をわた
り歩き、そのたびに傷ついた人もいるという。口腔外科や歯科医など専門家でもドライマウ
スに関心のない人が多く、他の診療科との連携がない状況は問題だと指摘する。ドライマウ
スは完治できなくても、保湿剤や唾液の分泌を促す薬によって症状を緩和することができる。
依頼です。記事一部省略、詳細はソースで
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kenko/news/20050803ddm013100176000c.html