★B型肝炎の抗体検出後に…滋賀赤十字の課長が偽名献血
滋賀県赤十字血液センター(同県草津市)の50歳代の課長が、B型肝炎
ウイルス(HBV)の感染を示す抗体(HBc抗体)が検出されていたにもかかわらず、
2001〜04年に計6回、偽名を使って献血していたことが1日、わかった。
献血された血液は血液製剤などに加工され、医療機関などに送られていた。
安全性には問題がなかったことが確認されているが、厚生労働省では
「献血に対する国民の信頼を失墜させる行為。厳重な処分を指示する」としている。
同センターなどによると、課長は1997年6月に献血した際、この抗体が検出され、
日赤の基準で献血ができなくなったが、01年8月、住所や年齢を変えたり、
名前の漢字をひらがなにしたりして別人を装い、献血者コードを作成。
同センターなどで計6回献血した。いずれも血漿(けっしょう)と血小板を得る
成分献血で、血液製剤や医薬品の原料として出荷された。
問題は今年5月、課長がセンター側に申し出て発覚した。課長は「血小板などが
不足しており、少しでも協力したかった」と話しているという。一部職員は偽名による
献血を知っていたが、黙認していたという。
課長は、自分の血液から、HBc抗体に加え、HBVの免疫ができたことを示す
HBs抗体が検出されたため、医学的には安全性に問題はないと判断して
献血したとしている。同センターは発覚後、保存されている献血のサンプルを
6回分とも再検査したが、安全性に問題はなかった。
センターの青島敏行所長は「職員がこんなことをしてしまい、監督責任者として
反省している。再発防止に努める」と話している。
讀賣新聞
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050702i101.htm