【さくら】ソメイヨシノが衰退の危機、名所の7割で“症状”

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55名無しさん@5周年
小学生のとき、授業の一環で近所の寺に写生をしに行った。
正門に回ると遠回りになるため、裏門から入ることになった。
本堂らしき大きな建物と、塀の間の幅一間くらいの通路を
ぞろぞろと歩いていると、青々と葉を茂らせた桜の木が通路を
半分くらいの狭さにしており、そこがボトルネックとなってなかなか
前に進まなくなった。
せっかちなY君は、「こっち通れば早いよ!」と言って、桜の木と塀の間の
隙間に飛び込んでいった。
桜の向こうにY君が抜けた・・・と思ったら、女子の凄まじい悲鳴と、男子の
「うをおおおおっ!」という叫び声が巻き起こった。
続いて、担任のヒステリックな悲鳴。
俺は以前に木の枝の折れた先が太腿に刺さって大怪我したことがあったので、
Y君もやってしまったのか?と心配になり急いで駆けつけようとした。
が、ふと妙な感覚に襲われたので、それが何なのか、周りを見回してみた。
…木が動いている。
歩いている、とかではなく、木の表面が波打って動いていた。
何だ?こりゃ?と思ってよく見てみると、桜の幹に隙間無く張り付いている
棘のような毛がたくさん生えた毛虫の大群だった。

俺は、桜の木の向こう側の光景を想像して、その場に留まることを選択した。
写生会は予定通り行われたが、Y君は2日程休んだ。
普通なら「毛虫男」とかあだ名付けられてしまうところだが、あまりにも悲惨すぎたのか、
その後誰もそれに触れることはなかった。