福岡県警粕屋署は六日、同県古賀市の九州自動車道古賀サービスエリア(SA)で、
車内にいた妻の首をネクタイで絞め殺害したとして、殺人容疑で夫の無職、栗山重昭
容疑者(66)を逮捕した。二人は大阪市に住んでいたが、借金を抱え一カ月ほど前か
ら車の中で寝泊まりしていた。栗山容疑者は容疑を認めたうえで「このままでは生活
できなくなると思い妻に手をかけた。自分も死のうと思ったが死にきれなかった」と供
述しているという。
殺害されたのは栗山容疑者の妻美絵子さん(72)。調べでは、栗山容疑者は同日
午前二時ごろ、古賀市筵内の古賀SA内に駐車した同容疑者の普通車内で、美絵子
さんの首を絞めて殺した疑い。
栗山容疑者は同三時四十五分ごろ、古賀SA内の公衆電話から「妻を殺した」と
一一〇番通報。同署員が駆けつけたところ、古賀SAの駐車スペースに止めていた
車の助手席で美絵子さんは首にネクタイを巻かれたまま死亡していた。栗山容疑者
も隣の運転席にいた。
同署によると夫婦はもともと大阪市平野区内に住んでおり、栗山容疑者は不動産
関係の仕事で数千万円の借金があったという。栗山容疑者は「借金取りの追い込み
で家に居られなくなり、移動しながら生活してきた。(福岡県にいる)親族を頼ってき
た」と話している。車内から遺書が見つかった。
現場となった古賀SAでは土産物店などが二十四時間営業しているが、栗山容疑
者の車まで約三十メートル離れており、犯行に気付かなかったという。
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