★祖父母殺害で15歳に実刑30年 抗うつ剤の影響認められず
サウスカロライナ州チャールストン(CNN) 当地の州地裁は15日、祖父母を
銃で殺害した罪で有罪評決を受けた15歳少年に、実刑30年の判決を言い渡した。
この裁判で少年の弁護側は、当時12歳の少年が服用していた抗うつ剤が殺害
行為の原因だったと主張したため、少年の責任能力を裁判所がどう認定するかで
注目を集めていた。
判決によると、クリス・ピットマン被告(15)は2001年11月夜、サウスカロライナ州
チェスターの祖父母宅で、眠っている祖父母の頭や顔面をショットガンで撃ち、
殺害した。
被告はその後、家に火を付けて自宅の小型トラックで逃亡し、自宅から約60キロ
離れた場所で側溝にはまって動けなくなったところを発見された。
弁護側は、被告が当時、抗うつ剤「ゾロフト」を処方されて服用しており、
この副作用で問題行動が悪化した結果、祖父母殺害につながってしまったと主張。
弁護側の証人として出廷した精神科医は、被告が薬の影響で「殺害を命じる声」に
振り回されており、正常な判断能力を持ち得ない状態に置かれていたと主張していた。
これに対して検察は、被告が複雑な家庭環境や学校生活になじめず、激しい怒りを
内面に抱えていたことが、祖父母殺害の引き金になったと主張し、「善悪は正常に
判断できる状態だった」と主張。検察側の証人となった精神科医も、被告が犯行後に
祖父母の家に放火して逃亡していることなどから、正常な判断能力はあったと指摘。
陪審も検察の主張を支持した。 (中略)
「ゾロフト」の製造元ファイザーは、「ゾロフト」の副作用で他人への暴力行為に及ぶ
ことがあると立証する科学的データは得られていないと、関係を否定している。
CNN
http://cnn.co.jp/usa/CNN200502160013.html