NHK元職員の番組制作費詐欺事件で、元チーフプロデューサー、磯野克巳容疑者(48)が
大みそか放送の歌番組「紅白歌合戦」に出場したバンドが所属する音楽事務所への出演料約
七百四十五万円を過払いしていたことが七日、分かった。警視庁捜査二課も同様の事実を把握
しているもようで、磯野容疑者が紅白出演料をめぐっても金を不正支出、還流させようとした疑い
が浮上した。関係者によると、平成十二年二月から三月にかけ、十一年の紅白歌合戦に出場した
バンドが所属する音楽事務所側にNHK側が「出演料」約七百四十五万五千円を過払いしていたことが判明。
この紅白では、バンドの出演者数が前年に比べ減り、出演料の支払いも減額される予定だった。
しかし、経理責任者だった磯野容疑者は部下に「音楽事務所への支払額は去年並みにするように」
と指示したという。
十二年三月、過払いに気付いた事務所側は出演料の返還を申し出たが、磯野容疑者は「(自分あ
てに)現金で持ってきてほしい」と要請。しかし、預かり証を作成しなかった磯野容疑者に不審を募ら
せた事務所側は返還しなかったという。紅白出演料をめぐる過払いについて、磯野容疑者はNHKに
「よく覚えていない」と説明している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041208-00000022-san-soci