★UFJ元副頭取、改竄した審査議事録だけ承認
UFJ銀行の検査妨害事件で、岡崎和美・元副頭取(56)が昨年9月、
大口融資先の財務内容を審査した会議の議事録について、本物と改竄した
物の両方を部下から示され、改竄議事録にのみ承認印を押していたことが
9日、分かった。
岡崎元副頭取は東京地検特捜部に対し、この改竄議事録を金融庁の
特別検査で見せることを了承した、などと供述している。特捜部では、
岡崎元副頭取が検査妨害に深く関与したことを裏付ける事実とみて、
捜査を進めている。
岡崎元副頭取は審査部門の最高責任者で、大口融資の回収可能性などを
討議する「審査諮問会議」の議長も務めていた。問題の議事録は、昨年
10月からの特別検査を約1か月後に控えた時期に開かれた会議のもの。
議事録の作成過程で、経営内容が悪化した企業への融資の回収可能性に
懸念を示した発言を削除するなどの改竄が行われた。
岡崎元副頭取は同9月上旬、改竄前の本物の議事録と改竄した議事録のうち、
改竄議事録だけを承認。その後、本物は廃棄され、特別検査では、改竄した
ものが正規の議事録として検査官に示され、回収可能性を甘く見積もる
虚偽の説明が行われた。
特捜部の調べに対し、岡崎元副頭取は当初、改竄議事録の承認について
「書類が多く、あまりよく見ずに押印した」と供述。その後、「本物と改竄
議事録の両方の内容を確認した上で、改竄議事録だけを表に出すことを
了承した」と、隠ぺい工作への関与を認め始めたという。(以下略)
讀賣新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041110i301.htm