★「電車男」快走 ネットで誕生、出版10日で20万部
・匿名で自由に書き込みできるインターネットの掲示板「2ちゃんねる」から生まれた
「電車男」が、10月22日の出版からわずか10日余りで20万部を突破し、
文芸書としては異例のヒット作となっている。3年前にネット上で話題となり
出版された「世界がもし100人の村だったら」はミリオンセラー。ネット発の
ヒット本は今後増えそうだ。
「電車男」は、「2ちゃんねる」中の独身男たちが集うスレッド(板)で今春展開
された書き込みがもとになっている。著作者の「中野独人」は、ネットの中の
独身者をもじった架空の人物。
物語は「彼女いない歴二十二年」の男性が、電車内で酔客に絡まれた女性を
助けたことをきっかけに始まる。お礼のカップをもらった男性が「女の人に電話
なんかかけられん」と書き込むと、「かけるなら今日中だ」「おまい(え)には
2CHが付いている」とすかさず応援の書き込み。さらにデートの誘い方から、
デート当日の服装など板の「住人」たちが励まし助言し、告白に至るまでの
約2カ月間をともに一喜一憂していく。
担当編集者の郡司裕子さんは「事実は小説よりも奇なりというが、
これこそがネット上で電車男が話題になった理由ではないか。現実の世界に
出しても多くの共感を得られると思った」と出版の動機を語る。
版を重ねて今月1日には20万5000部に達した。(一部略)
http://www.sankei.co.jp/news/041105/bun014.htm