【調査】ひきこもりの「親の死後の生活」…親は27%が悩むも、本人は0%

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★引きこもり、実態切実  親の会「はまなす」がアンケート

・道内の引きこもりの子やその親が集まる「全国ひきこもりKHJ親の会・北海道
 支部はまなす」(札幌市・吉田勇会長)は会員に初めて行ったアンケートの
 結果をまとめた。三十八歳を最年長に最高十七年も引きこもる状況や、
 親が死んだ後の子の生活に悩み、親と引きこもる子の双方が今の状態から
 踏み出すきっかけを求めて苦しむことなど、切実な実態が浮き彫りになった。

 「はまなす」は二○○二年十月に親たち約九十人が参加して発足。十月の
 二周年を機にアンケートに取り組み、親二十四人(母二十二人と父二人)と
 本人十人(男八人、女二人)の直接回答で計三十四人の引きこもりの実態が
 分かった。

 親の年齢は五十代が十七人、六十代が五人、最年長は八十歳の一人、
 最年少は四十六歳の一人。札幌市在住が十二人、その他は千歳、恵庭、
 旭川、北見、登別の各市などとなる。引きこもる本人の実態は二十代が
 十九人と最多で、三十代が十三人など。最年長は三十八歳の二人。
 引きこもりの年数は六−十年の十六人が最多で、最長は十七年の一人と
 なっている。

 親の今一番の悩みは、「引きこもりから踏み出す方法や支援」が54%、
 「親亡き後の子の生活保障」が27%などと苦悩が深い。一方、引きこもり
 本人に悩みを聞くと、「就労する場の確保」が30%で最多、「引きこもりから
 踏み出す方法や支援」が20%で続き「親亡き後の自分の生活保障」を挙げる
 人はゼロ。親の思いとは別に社会復帰への思いを秘めていることが見て取れた。

 引きこもり問題を所管する道保健福祉部は「家族や本人の実態や肉声が
 集まった調査は珍しく、貴重な内容」と注目する。
 一方、道内の引きこもりの実態については「各家庭に隠れ、実数の予測は全く
 不可能」という。精神保健福祉センター(札幌市白石区)相談窓口への○三年度
 の相談人数は約二百人だった。
 http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20041022&j=0045&k=200410223589