焼き鳥・ウナギどうする? 中国、木炭輸出ストップ 国内の備長炭7割“消える”
中国政府が森林保護のため、十月から木炭輸出の全面停止に踏みきる方針であること
が二十四日分かった。林野庁によると、平成十五年の中国産木炭の輸入量は約六・二万
トンで、年間国内消費十七万トンの三分の一を超える。中でも焼き鳥やウナギのかば焼き
などに使われる白炭(備長炭)の輸入は約三万トンと、国内消費四・四万トンの約七割を
占めている。
中国産木炭は価格が国産の半値以下で、焼き鳥、焼き肉、ウナギなどの飲食店で幅広く
使われている。中国は昨年八月、断面直径四センチ、長さ十センチ以上の木炭の輸出を
停止していた。
林野庁は当面、燃料会社が買いだめした中国産備長炭の在庫でしのぎながら、国産
木炭の増産やオガクズを圧縮して焼いたオガ炭の代替利用を進める方針。
中国の国土に占める森林率は、森林開発の結果、日本の四分の一の16%と低迷。
中国政府は二〇五〇年までに26%まで回復させる方針で、一トン製造するのに十トンの
木材が必要とされる木炭の輸出停止に踏みきることにした。
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【木炭】原木の焼き方や火の消し方などによって「黒炭」と「白炭」に分けられる。黒炭は
白炭に比べて軟らかく、火付きがよい。白炭は火力が強く、火持ちがよいのが特徴。備長炭
は馬目樫(ウバメガシ)の木を炭材にして焼かれた最高級の白炭で、完全に炭化しているた
め、煙やにおいがほとんど発生せず、安心して食材を直火で調理できるとされる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040925-00000003-san-int