富士通研究所と東京大生産技術研究所は15日、次世代通信技術の中核となる「量子暗号通信」
の速度を大幅に向上させる技術を開発したと発表した。世界最速の通信速度を実現できるという。
量子暗号通信は、原理的に盗聴が不可能とされる技術で、外交や金融など高度な秘密保持が
要求される分野で実用化への期待が高まっている。
研究グループは、光ファイバー通信に適した実用的な波長帯で、単一の光の粒子(光子)を効率
よく発生させる装置を世界で初めて開発した。この装置を使えば、100キロ・メートル離れた場所に、
毎秒100キロ・ビットで情報を送ることができるという。従来の手法だと、確実に光子を作り出す
ことができず、通信速度も遅かった。
荒川泰彦・東京大教授は「今後実用研究を進め、2007年ごろまでに、製品化にこぎつけたい」と
話している。
◆量子暗号=原子や電子など極小の世界を支配する物理法則を応用した暗号技術。この技術を
通信に使うと、相手に気付かれずに情報を盗み出すことができなくなるとされる。必ず盗聴が発覚
するため、「究極の暗号」と呼ばれる。
(読売新聞)[7月15日22時43分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040715-00000214-yom-soci 【科学】原子で量子テレポーテーション実現…欧米の2チーム
http://news13.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1087435534/