★差別はがき攻撃再開
・東京都内を中心に、中部、関西に住む被差別部落出身の人々にあて「人間
ではない」などと書いた大量のはがきが郵送される“差別はがき”事件。
昨年末、犯人はいったん終結を宣言したものの、すぐに投かんを再開した。
警視庁浅草署の脅迫容疑での捜査が続く中、卑劣な文面は被害者たちに
過去に受けた差別を思い出させ、新たな傷を負わせている。
見つかったはがきは都内だけで百通余、全国では二百通を超える。渋谷
郵便局管内(東京)などから投かんされ、筆跡が酷似していることから
同一犯の可能性が高い。
解放同盟東京都連常任書記の浦本誉至史(よしふみ)さん(38)のもとには、
これまでに十一通が届いた。はがきの裏面には「殺す」などの表記があり、
今年に入ると、以前、本紙の人物紹介欄に掲載された浦本さんの顔写真から、
両目をくりぬいたコピーも送りつけられた。はがきは近所の家々にも届いた。
浦本さんの名をかたって国立ハンセン病療養所菊池恵楓園(熊本県)に、
元患者らをひぼうする手紙も届いており、嫌がらせはエスカレートする一方だ。
差別の文面に、関西出身の浦本さんは違和感を覚える。「関西でも結婚や
就職差別があるが、少なくとも建前上は誰もが部落差別の問題を知り、
差別はいけないと教えられてきた。しかし、今回の犯人は部落のことを
よく知らず、私たちのことを“暴力団もどき”だとか、“部落民はえたいの
知れない化け物”と考えているようだ」と。「犯人は差別の歴史すら学んだ
ことのない人物だろう。部落の存在を否定し、人権教育を怠ってきた東京
だからこそ起きた事件です」(一部略)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20040212/mng_____kakushin000.shtml