★道、食肉検査料を据え置き−BSEなど受け 業界への打撃を回避
道は2日、歳入増対策のため検討していた「と畜・食鳥検査手数料」を値上げする方針を撤回し、
新年度は現行料金で据え置く方針を固めた。アジア地域での鳥インフルエンザの流行や米国での
牛海綿状脳症(BSE)の発生などで食肉流通の冷え込みが心配されることから、手数料値上げで
業界に打撃を与えることを避けた。
BSE検査などを含む食肉検査の手数料は、道内十五の保健所や食肉衛生検査所が、各地の
と畜場を運営する民間業者らから受けている。
手数料は二〇〇〇年度から据え置かれており、牛や馬など大型家畜で一頭あたり千円、子牛など
中型の家畜で同九百円、豚や綿羊など小型の家畜で同四百円、鶏では一羽あたり三円。〇二年度で
肉用牛約二万頭、ブロイラー約二千五百六十万羽などが処理され、料金収入は約五億八千万円に上る。
道は厳しい財政難のため、公共施設使用料など各種料金の値上げを検討しており、食肉の検査
手数料も値上げを検討。しかし、道内は千円の大型家畜の検査手数料に対して、全国主産地の平均は
七百三十二円であるなど、道の検査手数料はやや高め。
加えて米国でのBSE発生や鳥インフルエンザ問題で、道は「この時期の手数料値上げは業界に
与えるダメージが大きい」と判断。メキシコが日本に豚肉の無税枠設定を求めている自由貿易協定
(FTA)交渉も業界に打撃を与える。
北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20040202&j=0022&k=200402021851