仙台のパチンコ店、事件もみ消し 元公設秘書、口利き?
風営法違反容疑、逮捕直前に役員「210万円渡した」
宮城県警に平成十四年五月、風営法違反容疑で逮捕された仙台市のパチンコ店経営会社役員が逮捕直前、
国会議員の元公設秘書側に現金二百十万円を渡し、事件のもみ消しを依頼していたことが十三日、分かった。
役員は県警の調べに対し、元秘書へのもみ消し依頼と現金授受を認めている。
元秘書は取材に対し、直接の現金授受を否定したが、知り合いの秘書を通じて警察庁に事件について問い
合わせており、政治家の名前を使った「口利きビジネス」の実態が浮かび上がった。
この元秘書は、自由連合の石井一二元参院議員の公設第一秘書を務めていたが、石井議員が平成十三年に
落選した後、十四年五月ごろから、自民党の米田建三前衆院議員の私設秘書を務めていた。
関係者によると、宮城県警が十四年三月ごろ、不正に改造したコンピューター基板(裏ロム)をパチンコ台に
取り付けたなどとして、風営法違反容疑で仙台市内のパチンコ店を家宅捜索。
対応に苦慮した店の経営会社の役員は、裏ロムを購入した遊技機卸業者から「この件は政治家の力関係が
絡んでいる。知り合いの議員秘書がいるので相談すれば何とかなる」と助言され、元秘書を紹介された。
役員は卸業者とともに、東京・永田町の衆院議員会館内にある民主党議員の事務所や都内のホテルなどで
元秘書と計五回会い、捜査の対策や店の営業停止に伴う資金繰りのことを相談した。
役員は議員会館で元秘書と最初に会った際に現金十万円、三回目に都内のホテルで面会した際にも、
「警察庁に聞いてみたが、なんとかなるのではないか」と説明され、封筒に入れた現金二百万円を渡した。
いずれも卸業者から「こういうときは金を渡すものだ」「一千万単位の謝礼が必要だ」などと要求されたという。
ttp://www.sankei.co.jp/news/040114/morning/14na1001.htm