イタリア上院は11日、第三者の精子や卵子を使った体外受精や人工授精、受精卵の凍結などを禁じる法案を可決した。
法案はすでに下院を通過しており、上院で加えた修正を下院が承認すれば「欧州で最も厳しい規制」(ANSA通信)が成立する。
同法案は「1度受精させた卵子は必ず子宮に戻さねばならない。
女性に拒否権はない」と規定するなど、受精卵の「人権」を尊重しているのが特徴だ。
ローマ法王庁(バチカン)の意をくんだものといえる。
また、体外受精や人工授精は、結婚もしくは同居していて事実上結婚状態にある男女間のみで合法とし、
違反者には最高60万ユーロ(約7800万円)の罰金が科される。
法案は与党・中道右派が提出した。
女性からは「女性の権利を損なう怪物のような法案」(マルゲリータ・ボニバー外務次官)と批判の声が上がっている。
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20031211id23.htm